2017年の米利上げの回数予想は何を見て判断しているのか。ドット・チャートを簡単に解説します。

どうも、川相有高(@woddy3です。
12月14日(水)FOMCで利上げが発表されました。

米連邦準備理事会(FRB)は14日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ、0.50ー0.75%とすることを決定した。利上げは昨年12月以来1年ぶり。
ロイターより引用

で、この発表後に、ドル買いが進みましたが、これは、利上げによるものではなくて、2017年はさらに利上げがされるとの見込みからドル買いの流れになったのです。

同時に示した経済見通しでは、2017年の0.25%利上げの予想回数が中央値で3回となり、9月時点での2回からペースが速まった。
ロイターより引用

FOMCメンバーは2017年は、利上げを3回行うことになるのではないかとの見方を発表したと言う感じでしょうか。

とはいえ、この将来の利上げの回数については、
「3回!」
とか
「2回!」
というように発表されているわけではありません。

上のロイターの記事に注目して欲しいのですが、

2017年の0.25%利上げの予想回数が中央値で3回となり、

0.25%利上げの予想回数が中央値で3回

この部分です。

本日は、この意味がわかるように、解説をしていきたいと思います。
また、これを理解する上で知っておきたい用語は、ドット・チャートです。

ドット・チャート

ドット・チャートとは、

米連邦準備制度理事会(FRB)は毎年3、6、9、12月に、米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーによる米国経済と政策金利の見通しを公表しています。政策金利の見通しは「ドット・チャート」と呼ばれており、メンバーが適切と考えるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の水準を“点(ドット)”の分布で示しています。
三井住友アセットマネジメントより引用

2016年12月のドット・チャートは次の通りです。

ロイターより引用

2017のところを見てください。

ここに17の点がありますね。
これは、FOMCメンバー17名のそれぞれの2017年のFF金利水準の予想ということです。

2%を超える予想の人が1人、1%を切ると予想する人が2人、、、、と言う感じですね。

ドット・チャートの予想は中央値

ドット・チャートの予想は中央値で示されます。

中央値とは、例えば、5人が予想したとしたら、データを小さい順位並べて、3番目の数値がそれになります。

ですから平均とは違います。

具体的に言うと、次の数字の中央値を求めるとします。

1、2、6、7、10

この中央値は、
6
ですね。ちょうど真ん中(3番目)の数字です。

平均(全部足して、5で割る)は、「5.2」ですから、中央値と平均値が違うことがわかりますね。

ちなみに、データが6個ならば、真ん中の二つの数字の平均が中央値になります。

そして、FOMCメンバーは17名ですから、中央値は、9番目のものです。
先ほどの2017年の予想をみますと、下から9番目のところは、グレーの○のところですね。

ここがFOMCメンバーのドット・チャートによる利上げ回数予想となるということです。中央値は、1.375となっています。

1.375が利上げ3回のわけ

2016年12月FOMCで発表されたドット・チャートによりますと、メンバーの中央値は1.375です。

この時、2017年は3回の利上げということになる

という解説がされていましたが、1.375が3回の利上げになる理由は次の通りです。

2016年12月にFOMCは0.25%の利上げを決定し、金利の誘導目標を0.50 – 0.75%としました。

で、ここから0.25%の利上げを3回行うと、
1.25 – 1.50%となりますね。

0.50 + 0.25 + 0.25 +0.25 = 1.25
0.75 + 0.25 + 0.25 +0.25 = 1.50

つまり、2016年12月時点のFOMCメンバーの中央値1.375は、今の金利から、利上げを3回した時の水準に相当するということですね。

このことから、2017年は利上げが3回されるとの見通しと言われるのです。

2016年9月時点のFOMC

ドット・チャートが示されるのは、3月6月9月12月のFOMCですから、2016年9月がどうだったのかを見たいと思います。


ロイターより引用

この時は、2017年は1.125というのがFOMCメンバーの中央値となっていますね。

つまり、利上げは2回という見方だったということです。

ドット・チャートの意味がわかればニュースも理解できる

では、このことを踏まえて、先ほどの記事を見ると、その内容がスッキリと理解できるはずです。

同時に示した経済見通しでは、2017年の0.25%利上げの予想回数が中央値で3回となり、9月時点での2回からペースが速まった。

どうでしょうか、スッキリわかりましたでしょうか。

2016年9月時点では、FOMCメンバーは、2017年の利上げは2回という見方だったのが、12月時点で、利上げが3回という見方に変わったということです。

まとめ

ドット・チャートの意味がわかれば、専門家や専門誌の解説もわかりやすくなるはずです。

現在は、トランプ次期大統領の政策から、利上げペースが上がることも予想されていますが、まだまだ不透明な部分が多くあります。

ですから、このドット・チャートが、今後どう変わっていくのかにも十分に注目しながら、
米経済の状況を見ていきたいところですね!

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ドル円、ユーロ円、ユーロドルの専門です。テクニカル分析『ポイント&フィギュア(P&F)』を使って、チャートを分析し、裁量トレードをしています。ブログでは、日々の分析結果をアップしています。