FXで利益が出せないあなたは、感応度逓減生の罠にはまっているかもしれませんよ

どうも、川相有高(@woddy3)です。

今回の内容は、トレードの失敗ケースの分析です。
行動経済学の観点から、よくやってしまいがちな失敗事例を紹介したいと思います。

キーワードは、感応度逓減性です。

よくある失敗パターン

「コツコツドカン」。

裁量トレードがうまくいかない人は、
コツコツと利益を積み重ねたとしても、ドカンと大きくやられてしまって、資金を失ってしまうというパターンが多いです。

この”コツコツドカン”にならないように、しっかりと損切りをしましょうとい
うのが、よく言われることですね。

損切りをしないから、大きな含み損になってしまって、最終的にはドカンとやられてしまうということです。

ですから、これが損切りが重要といわれる理由です。

損切りは重要なのです

もちろんこれについては、僕も賛成するところであり、損切りを躊躇するよ
うなトレーダーは、勝ち続けることは不可能だと思います。

かといって、損切りができれば、勝つことができるのか、と言われるとそうではありません。

損切りが続けばそれだけで退場になることもありますし、損切りが続いた結果、損切りがしにくくなって、逆に大きな含み損をためてしまって、ドカンとやられてしまうパターンもあります。

ということで、今回は、このドカンとやられてしまう要因を行動経済学の側面から見ていきたいと思います。

感応度逓減性とは

「感応度逓減性」(かんのうどていげんせい)

損失でも利益でも、その額が大きくなればなるほど、その感覚が鈍ってくることをいいます。

例で見てみましょう。

家電量販店AでDVDレコーダーを買いに行ったら13000円で売っていました。
でも、どうやらう車で30分離れた家電量販店Bでは、同じ商品が8000円で特
売をしているそうです。

この場合、あなたならどうしますか?

多くの人は、30分離れた家電量販店Bへいくことを選択します。だって、
5000円も違いますからね。

では次のケースはどうでしょうか。

家電量販店Aで高性能のパソコンが25万円で売っていました。でも家電量販店
Bでは、24万5千円で販売しているということを知りました。

この時、あなたは、30分離れた家電量販店Bへいきますか?

このケースでは、多くの人が近くの家電量販店Aで、そのまま買うことを選択します。

この二つのケースは、ともに5000円の差なのですが、なぜか、もとの金額が小さい時の5000円の方に、敏感になってしまうのです。
金額が大きくなると同じ5000円であっても、多少の誤差に思えてくるのですね。

そういえば、僕の知り合いで、お家を新築した人がいるのですが、その人
は、新築ついでに高級木材を使った立派な傘立ても作ってもらったそうで
す。その値段は、3万円と言っていました。

「たかっ!」と僕たちは思います。

でも、この人からすると、新築にかかるお金は何千万円という単位ですので、傘立ての3万円なんて大したことのない金額に感じるのでしょうね。

普通に傘立てを買いに行って、3万円のものなんて買いませんけど、大きい金額と比べることで、適正な判断ができなくなってしまうんです。人間にはそういう感覚がどうしてもつきまとってしまうのです。

感応度逓減生をトレードのケースで分析

では、トレードでも考えてみましょう。

トレードでコツコツと利益が上げれるようになってくると、だんだんともっと利益をとりたいという欲がでてきます。

コツコツと利益が上げられるということは、証拠金も増えてくるわけですか
ら、今までよりもっとポジション数を増やせば、もっと資金を増やすことが
できる、と考えるようになるのです。

その結果、逆に動いた時の損失額も大きくなるのです。

ケース

次のケースで考えてみましょう。

いつもは最大5万通貨までポジションを取ると決めていたとします。

そして、含み損で損切りの額を決めて、裁量トレードに望んでいました。損切りの額は、5万円です。(円通貨のロングポジションでいうと、1円下がったら損切りという感じですね)

で、このままトレードがうまくいくようになり、徐々に資金が増えてきました。

資金が増えてきたら、5万通貨のポジションを取ったとしても、まだ証拠金に余裕があるように感じます。だから、もっと多くのポジションを取って、利益を大きくしたいと考えました。

そこで、1回の取引の最大ポジション数を10万通貨まで増やすことにしました。

そして、予定通り、10万通貨のポジションを取ったのですが、思った方向とは逆に進んでしまいます。
悔しい思いをしながら、レートを眺めていましたが、なかなか思うようにいきません。気がつけば、含み損は5万円となっていました。

以前なら、損切りラインの含み損5万円です。でも今回は、ポジション数を増やしていたので、含み損5万円は、何だかちっぽけなものに感じます。だから、まだ保有しつづけることにしました。

でも、結局は、うまくはいかず、ついに含み損が10万円を超えてきました。

理屈で考えれば、この人のトレードは、ここで損切りですね。

以前は、5万通貨で取引をしていて、5万円の含み損で損切りと決めていたの
ですから、10万通貨で取引をした場合は、単純に10万円の含み損で損切りとなるわけですね。
ですから、この10万円の含み損で、一旦損切りをします。

今まで、コツコツと5万通貨の取引で貯めてきた利益が、一回の損切りで一気に10万円がなくなってしまうのです。そして、次のトレードでも損切りが続いたら、長い期間を経て、コツコツと貯めた資金がドカンドカンと減っていくのがわかると思います。

含み損の感覚がどんどん変わる

これが、上で紹介した感応度逓減性の感覚によるものだと考えられます。以前は、含み損5万円は、耐えられないほどの含み損だったにもかかわらず、ポジション数を増やしたことによって「まだ5万円」という感覚に変わっていくんですよね。

例えば、ポジション数を10万通貨にして、そのトレードが毎回上手くいったとしましょう。あなたは、さらにポジション数を増やしたいと思うようになります。初めは5万通貨だったのが、10万通貨、20万通貨と。30万通貨だったら、もっと利益を最大化できるだろうと、考えるようになるのです。

30万通貨だったら、含み損5万円なんて、少し逆に動いただけですぐに超えてしまうので、含み損とも認識しなくなりますよね。だって、円相場で言えば、17銭逆に動いただけで、含み損5万円を超えますから。

このことを理解すると、資金が増えれば増えるほど、ポジション数をどんど
ん増やしてしまい、いずれ大きな損切りを迎えることになる
のがわかりま
す。

感応度逓減性の問題点って何?

では、この感応度逓減性から言えることは何か。

ポジション数を増やしたらダメだ、と言っているのではありません。

もちろん、資金が増えれくればポジション数を増やして利益を大きくしていきたいと思うのは、普通のことだと思います。ただし、ポジション数を増やしたがために、感覚が鈍ることが問題だ、ということなのです。

鈍った感覚は、今度は強欲へと変わっていきます。

30万通貨で、30万円の含み損になった時、そのままスパッと損切りできればまだマシですが、「ここで、逆に動いて、含み益になっていったら、一気に取り戻すことができるんじゃないか」と30万通貨を取ったことによって、利益の上昇も大きいという期待をもってしまうんですね。
だから、ここで30万円の損切りをせずに、もっと粘ろうと。

結果、どうなるかというと、含み損がどんどんと増えていくのです。


40万、50万、60万。これでもまだ粘ろうとします。こうなると、含み損が増えていっても、含み損慣れをしてしまっていて、含み損が増えていく恐怖も無くなっていきます。これがまさに感応度逓減性です。
感覚の麻痺ですね。

また、「ここから逆に動けば、帳消しどころか、利益を取れる。ポジションを取ったレートに戻して、そこから20ピップスだけでも超えてくれたら、5万円以上とることができるんだ」と逆転に期待したりもします。
これが、結局、100万円以上の損切りになってしまうんですよね。

まとめ

感応度逓減性によって、コツコツと増えた資金を一気に失ってしまうことが問題なのです。ポジション数が増えていき、感覚が鈍ってしまったことによってドカンとやられてまうのです。

どんなにしっかりとしたルールを決めてトレードに望んだとしても、感覚が鈍ることによって上手くいかなくなるんですよね。

ですから、感応度逓減性という感覚が麻痺してしまうことを理解して、トレードに臨むと、改善できるはずです。感覚が麻痺しても大丈夫なように、損切りラインを決めてトレードに臨みましょう

ABOUTこの記事をかいた人

ドル円、ユーロ円、ユーロドルの専門です。テクニカル分析『ポイント&フィギュア(P&F)』を使って、チャートを分析し、裁量トレードをしています。ブログでは、日々の分析結果をアップしています。