トランプ政権への期待だけでいいのか。リスク部分に注目せよ。

どうも、川相有高(@woddy3)です。

トランプ氏が大統領選挙で当選した時(2016年11月上旬)から、ドル買いがどんどん進んでいます。

年末年始こそ、ドル買いの流れが落ち着くも、今後もそのドル買いが進むことが専門家の間でも予想されています。

トランプ氏のいう財政政策が、大きな景気回復につながるという見方からくるものですね。

リスク面は?

現在は、今後もドル買いとなることが期待されている状態ですが、果たしてその通りになるかどうかは、わかりません。

なぜなら、政府の財政政策によるリスクもあるからです。

それは何かと言うと、
インフレリスク。

FRBの主張

以前も2017円の見通しの記事でも触れたのですが、

2017年為替相場の見通しについて。ドル買いは続くのか。

2016.12.29

FRB(アメリカの中央銀行)は、トランプ氏のいう財政政策を実行した場合、インフレリスクが高まることを懸念しています。

先の関連記事での内容を引用します。

第一に、FRB(アメリカの中央銀行)は、高圧経済を望まないというスタンスであることです。高圧経済とは、供給能力よりも需要が上回り、投資などが活発化してさらに需要圧力が高まる傾向にある経済のことです。

ぱっと見、非常にバブリーで景気のいい雰囲気がしますが、

これは、インフレになる危険性も併せ持っています。

FRBは後手に回らないように、景気回復に先回りして利上げをしていく必要があります。それは、インフレリスクを回避する為です。

しかしながら、トランプ次期大統領のいう財政政策が実施されるならば、高圧経済に向かう流れになると考えられますから、FRBが利上げのタイミングを間違えれば(利上げが遅れることになると)、深刻なインフレになるという危険性も高まるわけです。

FRBが金融政策で景気を操縦できない、そんな状態になってしまうかもしれないということです。

つまり、FRBからすると、今もゆっくりとしたペースで景気回復に向かっているのですから、大胆な財政政策は必要ない、というスタンスなのです。

また、雇用という側面からでもそうです。労働市場も今、安定をしてきているのに、これのために大胆な財政政策を実施するのは明らかに不要と言っています。

そして、次に1月4日に公開されたFOMC議事要旨です。

このロイターの記事を一部引用しますと、

米連邦準備理事会(FRB)が公表した昨年12月13─14日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、ほぼ全てのメンバーがトランプ次期政権の財政刺激策に伴って経済成長が加速し得ると考えており、利上げのペースが速まるとの見方も多いことが示された。

議事要旨は、トランプ次期大統領が掲げる減税やインフラ投資、規制緩和に関するFRB内部の見方が、どれだけ幅広くシフトしているかを示した。

政策当局者は、こうした次期政権の政策の先行きは不透明だが、実行されればインフレ高進を招き、FRBはより積極的な利上げを強いられることになるのは明白だとしている。

ということです。

FRBのスタンス

12月12日13日のFOMCを受けて、市場は
「利上げペースが速まる」という部分に反応し、ドル買いの流れとなりましたが、

実際は、

利上げを早めざるを得ない

という言い方の方が、スッキリします。

つまり、
緩やかなペースで景気回復をさせ、それをコントロールしながら利上げをしていくのがFRBの理想であったが、
トランプ氏の財政政策によって、利上げを早めざるを得ない。

そして、これは、コントロールが難しくなったということです。

コントロールできないということは、インフレを招くことになります。

つまり、これが現在のトランプリスクになるというわけです。

まとめ

こう見ると、果たして、トランプ政権が誕生し具体的な政策が示され、実施されている過程において、本当に、このドル高が継続するかどうかというのは、疑問が残ります。

インフレリスクを高めていく状態が正しいのかどうか。

市場参加者全員が、ドル買いに目が向いている時こそ、リスク部分に注目しなければいけないと僕は思っています。

市場は、僕らの予想を超えて動くことがほとんどですからね。そういうリスク部分も十分に意識しておきたいですね。

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ドル円、ユーロ円、ユーロドルの専門です。テクニカル分析『ポイント&フィギュア(P&F)』を使って、チャートを分析し、裁量トレードをしています。ブログでは、日々の分析結果をアップしています。