ところで、大統領令って一体何よ?

どうも、川相有高(@woddy3)です。

トランプ大統領が就任してから、「大統領令にサインした」というニュースをよく目にします。

大統領が、これにサインするとその内容について実行されるような雰囲気がありますが、いったい、この大統領令とはどういうものなのでしょうか。

大統領令(アメリカ合衆国)

大統領令は、アメリカ合衆国大統領が、連邦政府や軍に対して、議会の承認を得ることなく、行政権を直接行使することにより発令されるアメリカ合衆国の行政命令。

wikipediaより一部引用

簡単に言うならば、大統領が発した法的効力のある命令という感じ。

大統領が署名をすれば、命令を下せるという大統領令なのですが、実は、権限の制限範囲が決まっていませんので、
どんなことにおいても、命令でも下せてしまうという性質もあります。

ただし、大統領令の権限は無制限ではないため、

  1. 連邦最高裁判所が違憲判断を出す。

  2. 連邦議会が反対する法律を作る

ことによって、それに対抗することができるようにはなっています。

入国審査厳格化の大統領令

トランプ大統領は、27日(金)、

シリア、イラク、イラン、スーダン、リビア、ソマリア、イエメンの人の入国や、すべての国からの難民の受け入れを一時的に停止する

という大統領令に署名しました。

これには全米で反対の声が広がっていて、抗議の嵐となっています。各地でデモも起こっています。

今回は、これに関するニュースから、大統領令の権限が無制限ではないということについて、みていきたいと思います。

(CNN) 米国土安全保障省は29日、大統領令でイスラム圏7カ国からの米入国が90日間禁止された問題で、大統領令の執行を一部停止するとしたニューヨークの連邦地裁の判断に従うと表明した。他州の裁判所でも同様の判断が相次いでいる。

米国では当該の大統領令が27日に施行された後、入国しようとして身柄を拘束される渡航者が続出した。ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港では28日にかけ、入国ビザを持っていたイラク人2人を含む数十人が拘束された。

ニューヨークの連邦地裁では、米自由人権協会(ACLU)がこの事態を受け、渡航者らを送還するべきではないと主張。全米で送還を一時的に停止するよう求める集団訴訟を起こした。

判事は、渡航者の送還は合衆国憲法が保障する適正な手続きや平等な保護に反し、難民や米国ビザの保有者、大統領令で名指しされた対象7カ国の国民らに取り返しのつかない損害を与える恐れがあると判断。対象国からすでに入国したり、米国へ向かったりしているビザ保有者の送還を一時的に停止する命令を出した。

国土安全保障省の当局者によると、停止命令が出た時点までに全米で109人の渡航者が入国を拒否されていた。送還されたり、拘束されたりした人数の内訳は不明。集団訴訟に協力した専門家の指摘によると、この命令を受けて送還は停止されるが、全員がただちに釈放されるとは限らない。

国土安全保障省は29日、「米国への入国者が我が国や国民に脅威を及ぼさない」ようにするため「司法の命令に従い、米移民法を忠実に執行し、大統領令を執行する」と述べた

ニューヨークに続いてワシントン州の連邦裁判所も、州内で拘束された渡航者を送還してはいけないとの判断を下した。

バージニア州の連邦裁判所は、同州の空港で拘束されている永住者の送還を一時的に差し止める命令を出した。

マサチューセッツ州ではACLUがイラン人教授2人の釈放などを求めて訴訟を起こし、ボストンの連邦裁判所が29日早朝、大統領令に基づく拘束自体を禁止する判断を下した。

米国内では大統領令に抗議するデモが相次いでいる。28日には少なくとも8カ所の空港に抗議グループが集結。29日も全米9都市の空港などでデモが計画された。

参考:CNNジャパン

ニューヨーク州、ワシントン州、バージニア州、ボストンの連邦裁判所が大統領令に基づく渡航者の送還や拘束を一時的に差止める命令を出しています。

これが今後、連邦最高裁判所で違憲判断が出されることになれば、この大統領令の法的効力はなくなるわけですね。

ということで、今後は、この大統領令については、連邦最高裁判所で争うことになると思われます。